英ポンド/円相場は、151円台後半を中心とした小動きに終始している。ポンドサイドに特段の新規材料が見当たらない中、総じてポジション調整中心の小動きに終始している。5月9日にはイングランド銀行(英中央銀行)金融政策決定会合(MPC)も控えているが、今会合では資産購入プログラムの修正などは想定されておらず、マーケットの関心は高まっていない。
英1~3月期国内総生産(GDP)は前期比+0.3%となり、市場予測+0.1%を上回った。英経済が三番底を回避した形であり、少なくとも直ちに追加金融緩和などが求められる環境ではなくなっている。5月1日発表の4月製造業購買担当者指数(PMI)も前月の48.3から49.8まで上昇しており、低調な経済環境ながらも追加緩和が正当化される状況かは疑問視される。もっとも、7月以降は次期総裁の下で追加緩和が検討される方向性には変化がないと見られるため、ポンドサイドの要因でポンド高・円安が大きく進む余地は限定されよう。
一方、円サイドは決め手難の状況に。日銀金融政策決定会合を終えたことに加え、日本はゴールデンウィークの期間ということもあって、薄商いのポジション調整中心になっている。この時期は急騰・急落リスクにも配慮が必要であるが、短期では大きく動きづらい地合になっている。ポンドの下値不安後退からポンド/円は強含みの展開を想定しているが、5月9日発表の英鉱工業生産が市場予測を大きく上回るような展開にならない限り、上昇幅も限定されよう。
今後1週間の予想レンジは、150.00~153.00円。